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針の山、血の池、賽の河原…「地獄絵ワンダーランド」 体感する六道輪廻

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針の山、血の池、賽の河原…「地獄絵ワンダーランド」 体感する六道輪廻

「六道絵」のうちの「阿鼻地獄」(文政本) 江戸時代 滋賀・聖衆来迎寺蔵(8月6日まで展示) 「六道絵」のうちの「阿鼻地獄」(文政本) 江戸時代 滋賀・聖衆来迎寺蔵(8月6日まで展示)

 日本古来の山岳信仰の霊峰にも地獄はある。富山県の立山連峰は古代から死者の魂が集う霊峰として信仰されてきた。「立山曼荼羅」(江戸時代)には、山の中に、浄土とともに賽(さい)の河原や血の池といった地獄の光景が描かれている。江戸時代から近代にかけ、こうした立山曼荼羅が数多く制作されたという。

 本展では、中国南宋時代の六道絵や、平安時代に比叡山で修行した源信が地獄のありさまなどを著した「往生要集」も展示されている。

 しかし、決して恐ろしいものばかりではない。17世紀には、恐怖を超越した楽しい地獄絵を見ることができる。「地蔵・十王図」(江戸時代)もその一つ。細部を見ると、亡者が針の山を登ったり釜ゆでにされているのだが、十王たちの目玉や動作が大げさで極めてユーモラス。「漫画的でかわいらしい。現代のへたうまに通じる面白さがある」と、同美術館の清水実学芸部長。寺院が信者を獲得するため、信者が受け入れやすい地獄絵を描かせたという見方がある。江戸時代には戯作者、山東京伝が地獄を滑稽味たっぷりに表現した絵入り読み物の「黄表紙」が人気を集めた。

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