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【話の肖像画】日本将棋連盟会長・佐藤康光(1)ソフトの急激な進化…ルール整備が後手に回った

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【話の肖像画】
日本将棋連盟会長・佐藤康光(1)ソフトの急激な進化…ルール整備が後手に回った

会長になり、将棋の研究に時間を割けないのが悩み =東京・将棋会館 (宮川浩和撮影) 会長になり、将棋の研究に時間を割けないのが悩み =東京・将棋会館 (宮川浩和撮影)

 理事初当選からすぐ会長になったので、「見習い期間」がない不安もあり、ここまでは綱渡りでした。落ち着けば、多少は将棋盤に向かう時間も持てるかなと思っていましたが…。今までと違う環境の中で、どう向き合うかが課題です。タイトル獲得など結果を残すには、より大変な時代になりました。必ずしも努力が報われる世界ではありません。それでも、第一線で戦い続ける努力は続けなければならない。幸いにも2月にはA級に残留できましたし、3月にはNHK杯で優勝もできました。この時期に結果を残せたのは運が良かったです。

 〈5月に新たな理事会が発足し、会長に再選。専務理事には永世名人資格保持者で同年代の森内俊之九段が就任した〉

 理事会メンバーは、修業時代から知っている棋士も多い。森内さんともよく、顔を合わせています。考えが違うことの方が多いかもしれません。対局での読み筋がなかなか、かみ合わない人でもありますから(笑)。将棋で培ったことを組織運営に置き換えるのは、なかなか難しい。現役棋士が運営に関わることに賛否はある一方で、現役だから応援してもらえるという部分もあります。今は日々勉強ですが、対局同様、それなりの結果も求められます。(聞き手 森田景史)

                   

 【プロフィル】佐藤康光 さとう・やすみつ 昭和44年10月1日、京都府八幡市出身。田中魁秀九段の門下となり、57年12月、プロ棋士養成機関の「奨励会」に入会した。62年3月に四段となりプロ入り。平成5年の第6期竜王戦で羽生善治竜王に勝ち、初タイトルを獲得した。10年には名人を獲得。14年からは棋聖戦で6連覇を果たし、永世棋聖の称号を手にした。独創的な指し手の考案者に贈られる升田幸三賞を2度受賞。23年から棋士会会長を務め、今年2月に日本将棋連盟会長に就任。タイトル獲得13期は歴代7位。今年4月に紫綬褒章を受章した。

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