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【話の肖像画】第24代東京駅長・江藤尚志(1) ほろ苦かった「100周年」

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【話の肖像画】
第24代東京駅長・江藤尚志(1) ほろ苦かった「100周年」

退任を前に東京駅駅長室で。駅長室はJRの営業キロの起点(0キロ)に位置する(福島範和撮影) 退任を前に東京駅駅長室で。駅長室はJRの営業キロの起点(0キロ)に位置する(福島範和撮影)

 「ありがとう。鉄道人生の最後を東京駅で勤めることができた。皆さんには、3年間言い続けてきた3つのことを今後も継続してほしい。グループ会社も含めた仲間への『あいさつ』、現場の基本である『ゴミ拾い』、お客さまへの『一礼』。制服を着たら、皆さんは全員、駅の代表ですから」

 <6月22日、駅長勤務最後の挨拶をした>

 約200人の駅員らが聞いてくれました。あれこれと振り返るのはやめて、簡潔にしようと努めました。それでも、一人一人の顔を見ているうちに、万感胸に迫るものがありましたね。

 <大正3(1914)年開業の丸の内「赤レンガ」駅舎に象徴される東京駅。トップに立つJR東日本の東京駅長は、鉄道マンから「現場の最高職」といわれている>

 鉄道の上り下りの起点であり、目の前を通る行幸通りの先に皇居があり、天皇、皇后両陛下をはじめ多くの要人に利用される-。全国に1万近くある駅の中でも東京駅は「日本の玄関口」です。駅で働く社員は約400人、関連会社なども含めると約5千人になります。社員の大半はJR発足後の入社で、約3分の1は女性です。「エキナカ」と呼ばれる駅構内の売店の数も半端ではありません。

 毎朝6時半ごろの出勤時に、行幸通りから朝日を浴びた「赤レンガ」を眺め、「今日も一日頑張るぞ」と気合を入れてきました。駅長室隣の「梅の間」には開業からの歴代駅長の肖像写真が掲げられています。先輩一人一人に向き合い、東京駅長の重責をかみしめてきました。

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