産経ニュース

【クローズアップ科学】威力増す北朝鮮の弾道ミサイル 「即時発射」の固体燃料型を量産へ

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【クローズアップ科学】
威力増す北朝鮮の弾道ミサイル 「即時発射」の固体燃料型を量産へ

世界の脅威 世界の脅威

再突入「難しくない」

 北朝鮮の最終目標はICBMの開発だ。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は今月10日、先月発射し高度2千キロに達した中距離型「火星12」について、大気圏再突入に必要な技術を実証したと主張。自衛隊関係者は「これを足掛かりにICBMにつなげていくのだろう」と話す。

 防衛省によると、ICBMの弾頭は秒速7キロ以上で大気圏に再突入する。このとき前方の空気が急激に圧縮され、高熱にさらされる「空力加熱」という現象が起きる。

 2003年に宇宙飛行士7人が犠牲となった米スペースシャトル「コロンビア」の事故は、機体がこの高熱に耐えきれずに発生した。再突入時の高温から弾頭を防護する技術の確立は、ICBMの成否を左右する最後の難関とされる。

 宇宙航空研究開発機構の研究者は「弾頭の表面温度は約3千~3500度に達する」とみる。ただ、炭素繊維強化プラスチックなどで防護することが可能で、「実はそれほど難しい技術ではない」と明かす。

 日本向けの中距離型は、より遅い秒速3~4キロ程度で再突入するため、加熱は約1500度にとどまるという。複数の防衛省関係者は「北朝鮮は既に、中距離型での再突入技術を保有していると考えるべきだ」と警鐘を鳴らす。

「ライフ」のランキング