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【健康カフェ(82)】薬の変更 食欲不振などの原因の可能性も

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【健康カフェ(82)】
薬の変更 食欲不振などの原因の可能性も

 副甲状腺ホルモンが必要以上に分泌されることが続くと、血液中のカルシウム濃度が上がります。悪性腫瘍も同ホルモンと同じ作用を持つタンパク質を作り出すことがあり、やはり血液中のカルシウム濃度を上げます。

 食欲不振や倦怠(けんたい)感などの症状は、悪性腫瘍では病気自体や抗がん剤によって出ていると思われることが多いのですが、実は血液中のカルシウム濃度が高いために起こっていたということもあります。この場合、カルシウム濃度を下げる治療をすると症状は改善します。

 骨粗鬆症治療に用いられるようになった副甲状腺ホルモンの注射薬も、やはりカルシウム濃度を上げることがあります。そのためこれらの投与開始後は、血液検査でカルシウム濃度に異常がないか時々調べることになっています。

 ちなみに、食事などでカルシウムを多く含む食品をとったからといって、血液中のカルシウム濃度が上がり過ぎることはありませんので、心配いりません。

 冒頭の患者さんは先日の受診時に、「あの時はお迎えが来たと思った」と笑って話されていました。骨粗鬆症を悪化させないためにと、毎日の散歩と、カルシウムの多い食品の摂取を心がけているそうです。(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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