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【健康カフェ(78)】嗅覚の異常 認知機能や寿命に影響も

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【健康カフェ(78)】
嗅覚の異常 認知機能や寿命に影響も

 高血圧で通院中の70代女性がある日、「最近、ごはんの匂いが分からなくて、食事がおいしく感じないの」と訴えました。しょっぱいとか酸っぱい、甘いなどの味は分かるけれど、匂いや風味はだめと言います。耳鼻科を受診し、特に異常はなかったのですが、しばらくして診察に同伴する娘さんから物忘れが多くなってきたと相談されました。検査をすると、認知機能に若干衰えがみられました。

 認知症は、同じことを繰り返し話したり、時間や場所が分からなくなったりするなどの症状で生活に支障をきたすものです。性格が変わったり、気力や興味がなくなったりなどの症状の人もいます。最近の認知症の研究で、ごく初期に嗅覚の障害が起こることが分かってきました。

 米国で昨年、70~90歳の認知機能が正常な1400人の嗅覚を測定し、その後の認知機能の低下と嗅覚に関連があるかを調べた研究が報告されました。それによると、嗅覚が落ちている人ほど軽度の認知機能障害になりやすいという結果でした。嗅覚テストの成績で4群に分け、認知機能障害のなりやすさを比べたところ、最も悪い群は最も良い群に比べ、リスクが2・2倍高くなっていました。軽度の認知機能障害からアルツハイマー型認知症への進行も嗅覚が落ちている人ほど多くなっていました。

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