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【話の肖像画】前衛芸術家・篠原有司男(1) 時代が僕に追いついてきた

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【話の肖像画】
前衛芸術家・篠原有司男(1) 時代が僕に追いついてきた

今も体や活動からエネルギーがあふれ出る=東京都品川区(原田史郎撮影) 今も体や活動からエネルギーがあふれ出る=東京都品川区(原田史郎撮影)

 〈「ギュウチャン」の愛称で知られるカリスマアーティストは85歳の今も現役だ。東京のギャラリー「山本現代」で日本では約10年ぶりとなる個展が22日まで開かれており、初日には絵の具を塗ったボクシングのグローブでキャンバスを打ちつける「ボクシング・ペインティング」を披露。日本の現代美術のさまざまな運動に関わってきた伝説の芸術家の健在ぶりをアピールした〉

 「ボクシング・ペインティング」はこれまで何度もやってきたけど、いつもエキサイティングだね。客がたくさんいると興奮するし、客の興奮が元気のもとになる。ポーランドのギャラリーでは昨年末に展覧会が終わり、ニューヨークの画廊からは展覧会の出品依頼がある。休んでいるヒマはないね。夜、寝ていても何かひらめいたら、起き出してぱっぱっとデッサンしたりしてね。次々とアイデアが出てくる。毎日が制作だね。

 白いキャンバスがあれば、バケツにアクリル絵の具などを入れて電動ミキサーで混ぜ、ローラーで塗っていく。早く制作したいから筆だと駄目なんだ。江戸っ子だから、ゆっくりと考えながらやるのは性に合わない。料理も手早く作り、早く食う。勢いでやらないと駄目。だから最初に考えたことが、描きながらどんどん変わってしまう。それでいい。あふれ出るものをすぐに出さないと。

 〈一昨年から昨年にかけて米国や英国の美術館で開かれたポップアートの展覧会に作品が出品され、近年ますます注目を集めている〉

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