産経ニュース

【解答乱麻】新たなスタートきる人たちへ ジャーナリスト・細川珠生

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【解答乱麻】
新たなスタートきる人たちへ ジャーナリスト・細川珠生

 加藤氏は、最初からレアアースが堆積している海底の泥を研究したいと思っていたのではない。最初の動機は「46億年の地球の歴史を勉強したい」というものであったという。氷河期や温暖期など地球環境と生命の進化の手がかりが、海の泥にたまっていくことから、全世界から堆積岩を集め、調べてきたという。そして太古の海を知るためには現在の海を知る必要があるという中で、レアアースの発見につながったのだそうだ。

 荒井氏も、宇宙に興味を持ったきっかけを、実にユーモラスに語ってくれた。「小学校の理科の授業で、地球にだけ生命体がいると教えられたけれど、私の家では、父は『火星からきた』、母は『金星からきた』と言われてきたので、おかしいと思ったのが発端。本当に地球以外に生命体はいなかったのか疑問だった」というものだった。

 研究が、純粋かつ素朴な、そして身近な疑問から始まるということには、親しみを感じる。一方、それが世界の最先端をいく研究につながるためには、純粋さや素朴さだけでは不可能なはずだ。一つ一つの研究を粘り強く行うことにより、次のテーマが現れる。

 そこには想像できないような困難や挫折が繰り返されてきたはずだ。それらを研究者としての人生の中で幾度となく克服することで、「世界的なテーマ」に行き着くのではないかと思うのだ。

続きを読む

「ライフ」のランキング