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【科学】
線香花火の美しさの秘密 東大が解明、気泡がはじけて飛散
線香花火の火花がきれいな模様を描くのは、火の玉の内部にできた気泡がはじけるためだと東大など日仏の研究チームが突き止め、米科学誌に論文を発表した。火花が飛ぶ様子を高速撮影し、日本の伝統美の謎を解き明かした。
線香花火は火の玉から小さな火花が飛び出し、松葉模様のように美しく枝分かれする。同大の井上智博特任准教授らは毎秒10万コマの高速撮影が可能なカメラを使って、この仕組みを詳しく調べた。
その結果、火の玉の中にできた気泡がはじけ、小さな火の玉が次々に飛散。これらが空気中の酸素に触れて加熱されると、内部にさらに気泡ができてはじけることが分かった。この現象が繰り返し起き、人間の目には残像となって火花が枝分かれして見える。
井上氏はロケットなどの推進薬の燃焼過程を研究しているが、線香花火にも目を向けた。「火花が枝分かれせず、柳の枝のようにしなった模様を描くこともある。この仕組みも解き明かしたい」と話している。(草下健夫)

