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【父の教え】落語家・春風亭栄枝さん 「学問が大事」と言い続ける厳格な父 すべての芸能は学問が基礎

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【父の教え】
落語家・春風亭栄枝さん 「学問が大事」と言い続ける厳格な父 すべての芸能は学問が基礎

「親の反対を押し切り落語家になった。父には本当に苦労をかけた」と語る春風亭栄枝さん(桐原正道撮影) 「親の反対を押し切り落語家になった。父には本当に苦労をかけた」と語る春風亭栄枝さん(桐原正道撮影)

 落語家、春風亭栄枝さん(78)の父、天津正路さんは貧農の家に生まれ、苦学して師範学校に進学、教職に就いた。4人の子供の教育にも熱心だったが、次男、栄枝さんの夢は「落語家になる」こと。「父にとって落語家は、堅気でない遊び人。18歳の私が落語家になりたいというと、家中が蜂の巣をつついたような騒ぎになりました」と振り返る。

 勉強の傍らラジオで落語を聞き始めたのは15、16歳の頃。古今亭志ん生や三代目三遊亭金馬ら当時の人気落語家の噺(はなし)は、声音だけで江戸時代を再現し、めっぽう面白い。「一言でいうと天衣無縫。こんな世界があったのか」と感動し、江戸っ子たちの人情噺にすっかり魅了された。

 一方、明治生まれの父は、幼い頃からしつけに厳しかった。書道で栄枝さんの筆に癖を発見すると、容赦なく鞭を振るって矯正した。儒学者、頼山陽の漢詩を口ずさみ、新渡戸稲造の教育論を熱く語り、常日頃から「学問が大事」と言い続ける厳格な父は、大きく怖い存在。反発するというより、落語やロックが好きな自分が認められるはずはないと思い込んだ。

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