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【教科書検定】南京事件、「通説なし」明示せず 犠牲者数記述、4点を改善

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【教科書検定】
南京事件、「通説なし」明示せず 犠牲者数記述、4点を改善

 20万人や30万人といった誇大な犠牲者数が問題となってきた南京事件。今回も世界史と日本史の計13点全てで取り上げられ、このうち4点の記述に対し、通説がない事項にその旨を明示することを求めた平成26年1月改定の検定基準に基づく意見が付けられた。

 4点は、犠牲者数を具体に挙げながら通説がないことを明示していなかった。「通説的な見解はない」「人数は定まっていない」などと挿入する修正を行った上で合格。一定の改善が図られたといえる。

 関東大震災時に殺害された朝鮮人の犠牲者数も、2点で「数千人」とした記述が同じ基準に基づき修正された。南京事件と同様に「虐殺」との記述が目立つが、人数の論争に数百人から数千人まで幅があり、通説的な見解がないためだ。

 同じ関東大震災時に殺害された犠牲者数では、研究や文献が極めて少ない中国人について同じ基準が適用されず、「200人」「750人」とした記述に意見が付けられなかった。

 文部科学省の担当者は、犠牲者200人が中国人である可能性が指摘されている軍資料や、書籍「震災下の中国人虐殺」「『いのち』と帝国日本」の記載例を挙げ、「中国人犠牲者数は200人から700人程度と幅が小さく、通説的な見解と解釈して許容している」と説明する。

 26年改定では、政府見解や最高裁判例を反映させることを求める項目なども追加され、今回適用されたケースは全体で11件あった。

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