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【大学ナビ】針路を聞く 国際医療福祉大学・大友邦学長

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針路を聞く 国際医療福祉大学・大友邦学長

 ■成田キャンパスに医学部新設 世界水準上回る臨床実習90週

 平成7年に開学した国際医療福祉大学は、栃木県大田原市▽千葉県成田市▽神奈川県小田原市▽福岡市▽福岡県大川市-に5つのキャンパスを有するほか、グループとして4つの付属病院をはじめ多くの医療福祉関連施設を運営している。4月には成田キャンパスに医学部を新設し、医療福祉の総合大学として新たにスタートを切る。大友邦(くに)学長に目指す大学像を聞いた。(編集委員 高橋昌之)

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 --新設される医学部の特徴は

 「診療参加型臨床実習を90週行う。日本の大学医学部における臨床実習は平均54週、世界標準は72週で、日本や世界の水準を上回るものになる。また、大多数の科目で英語による授業を実施し、6年次は全学生が4週間以上の海外臨床実習に参加する。これまでになかった取り組みだ。入学金は150万円、授業料は年間190万円で、施設設備費を含めた6年間の学費は1850万円と、私立大学医学部では最も低く設定した」

 --どのような医師の育成を目指すか

 「5千平方メートルを超える世界最大級の『医学教育シミュレーションセンター』を設置し、国際的にも活躍できる高い診療能力を身につけた医師を育成したい。同時にそうした能力を持って国内の地域医療に携わる医師が生まれることを期待している。また、高い専門性を持った医師になる人もいるだろうし、裾野の広い教育を行いたい」

 --医学部の入学生に20人の留学生が含まれている

 「日本の大学医学部への留学生数が国費生をはじめ単年度では限定されている現状を大きく変えることになる。留学生はアジアを中心に政府機関や大学の推薦のほか公募によって選定した。卒業後は母国で活躍してもらうことを期待しているし、日本人学生にとっても留学生と交流を深めることで国際性を身につけてもらいたい」

 --複数の医療福祉専門職が連携、協力して治療にあたる「チーム医療・チームケア」を実践している

 「現在は患者に対して異なる専門性を持った医師や専門職がチームを組んで治療にあたることが不可欠になっている。医学部が新設されることで、本学は開学から目指してきた姿になる。医学部生が実習に参加することは、他の学生の励みにもなるし、相乗効果が生まれると思う」

 --グループの関連施設との連携は

 「全体の教育プランニングの中で関連施設を活用し、充実した臨床実習を行えるのが本学のメリットであり、強化していきたい。学生には医療、福祉に求められているものを現場で実感してほしい」

 --2020年4月には付属病院として成田病院が開院する

 「640床規模で最先端の医療と世界トップクラスの安全性と質の高い医療の提供を目指す。成田空港から近いという地域性から、海外や日本各地の患者のニーズに応えたい」

 --来年4月に開設される赤坂キャンパスの内容は

 「東京・青山の大学院を移転するとともに医学研究科を新設し、公衆衛生学専攻と医学専攻の大学院を設置する。国内最大級の1千人規模の大学院となる。構想中だが、新たに国家資格となる公認心理師や診療情報管理士を養成する新学部の開設も予定している」

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【プロフィル】大友邦

 おおとも・くに 昭和29年生まれ。54年東京大学医学部卒、医学博士。米国ワシントン州立大学、ピッツバーグ大学留学後、平成10年東京大学大学院医学系研究科・放射線診断学教授。17年から22年まで日本医学放射線学会理事長。28年から現職。東京大学名誉教授。日本医学放射線学会放射線診断専門医。横浜市生まれ。62歳。

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