産経ニュース

【健康カフェ(72)】高齢者の糖尿病は血糖値の「下げ過ぎ」もリスクになる

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【健康カフェ(72)】
高齢者の糖尿病は血糖値の「下げ過ぎ」もリスクになる

 糖尿病で通院する80代男性は、血糖値のコントロールに一生懸命取り組んでいます。男性は脳梗塞の後遺症で体にまひがありますが、再発しないように食事に注意し、毎日散歩しています。糖尿病のコントロールの指標であるHbA1c(過去1~2カ月の平均血糖値)は平均で7%前後と良好なのですが、もっと下げたいとがんばっているのです。

 HbA1cは通常、7%未満を良好であるとみなします。これは、「7%より高い値が続くと目や腎臓などに合併症が出やすい」という研究結果に基づいています。このため、糖尿病治療は血糖値を下げることが基本なのですが、高齢者では近年、下げ過ぎることで問題が起きることが指摘されるようになりました。

 その一つが低血糖による意識障害で、高齢者が救急搬送される原因にもなっています。低血糖になると転倒するリスクが高まり、骨折して認知機能の低下や抑鬱、寝たきりになることもあります。

 ただ、これまで日本で高齢の糖尿病患者を対象にした研究が少なく、どれぐらいの血糖値にすればいいかよく分かっていませんでした。

 そこで、65歳以上の糖尿病患者を対象に、HbA1cと合併症が起こる危険度の関連を調べてみました。その結果、目や腎臓の合併症は、HbA1cの値とそれほど関係がないという結果でした。

続きを読む

「ライフ」のランキング