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【自慢させろ! わが高校】熊本県立熊本高校(上)「士君子」震災に負けず 65分授業 本質を学ぶ

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【自慢させろ! わが高校】
熊本県立熊本高校(上)「士君子」震災に負けず 65分授業 本質を学ぶ

熊高精神を示す「士君子」の碑 熊高精神を示す「士君子」の碑

 これを初代校長、野田氏は「士君子(しくんし)たれ」という言葉で表現した。英国の名門パブリックスクール「イートン校」をモデルに、東洋的な儒学の精神を加味し、明治42年4月制定の校訓に盛り込んだ。

 具体的には「知育」「徳育」「体育」をバランス良く施し、将来のリーダーとしての基礎的な資質を身に付けさせる。

 どんな形であれ、いずれ社会の一隅を照らす人物になる-。これこそが熊高教育の理想だという。

 正門にある石造りの門柱が、この理想を表現している。

 古くは熊本城正面入り口にあった下馬橋(げばばし)の橋脚だった。江戸時代、木製の橋脚の横を連日、10隻を越える船が通り過ぎた。船と接触し、橋脚の一部は摩耗した。

 明治35年、明治天皇の訪問に合わせ、下馬橋が「行幸橋(みゆきばし)」に架け替えられた。野田氏は投げ出された橋脚をもらい受け、門柱にしたと伝わる。

 「たとえ世に知られなくても、社会の礎たれ。それこそが士君子である」。摩耗した橋脚には、教えが染み込んでいる。

 熊高は礎たる士君子を世に送り出した。

 オムロン創業者の立石一真氏、民俗学者の谷川健一氏、劇作家の木下順二氏、元りそなホールディングス会長の細谷英二氏…。だからこそ、制服の左右の袖口に織り込まれた白い「一本線」が、地元で憧れの的となっている。NHKの武田真一アナウンサーも一本線を着込んでいた。

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