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【話の肖像画】トラベルライター・兼高かおる(5) 余生は一番いい時期

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【話の肖像画】
トラベルライター・兼高かおる(5) 余生は一番いい時期

「余生は自分が主役」という=平成11年 「余生は自分が主役」という=平成11年

 思えば、何か秘密のある不思議な方でしたね。日本から引き揚げるとき、彼の家に行きましたが、英語の本があったり、ボクシングのグローブが置いてあったり。私もまだ17歳の子供でしたから…。

 〈曽野さんとの対談の結論は「世界への旅」がこれからもエンドレスで続くこと〉

 私は、人生を3分割して考えています。最初は、学びの時期、後に世の中で役に立つようなことを一生懸命勉強する。次は、世のため、人のため、地球のために尽くす時期。私の場合、約31年間続いた「兼高かおる世界の旅」の仕事がそれに当たりますね。平成2年に番組が終了したときが62歳。少し後にずれ込んでしまった感じはありますが、人生の残り3分の1、余生こそ一番いい時間、いよいよ「自分の好きなことに使う」時期なのです。

 番組が終わって、多少は時間の余裕もできましたので、日本各地を旅行したり、母と一緒にクルーズ船に乗ってハワイへ出かけたりしました。若い頃、旅は学びの場でしたが、年を取ったらリラックスしてただ楽しむ旅もいいでしょう。そして、世界を回って見てきたことを文章にまとめたり、お話をさせていただいたり。横浜人形の家の館長や、淡路ワールドパークONOKOROの「兼高かおる旅の資料館」の名誉館長にもなりました。私はまだまだ、思うようにはいきませんが、余生は「自分が人生の主役」になれるときだと思います。

 ところで、あなた(記者)はおいくつ? 56歳。じゃあ、あなたも「残り3分の1」ね。これからはぜひ、好きなことをなさい。(聞き手 喜多由浩)=次回は大相撲第72代横綱の稀勢の里寛さん

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