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【微に入り細に入り】カンジダによる酩酊症

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【微に入り細に入り】
カンジダによる酩酊症

カンジダの顕微鏡写真 カンジダの顕微鏡写真

 2009年、米国テキサス州で、61歳の男性が強いめまいを訴えて救急搬送されました。病院で呼気検査を行ったところ、男性の「血中アルコール濃度」は法定基準の5倍。しかし、男性はその日全く酒を飲んいませんでした。男性の病名は「消化管カンジダによる酩酊(めいてい)症」です。お酒を飲んでいないにもかかわらず文字通り酔っ払いの状態になる病気です。

 通常、食物に含まれている糖分はアルコール発酵する前に腸に吸収されます。しかし、酩酊症となる患者の消化管内に棲みつくカンジダはアルコール発酵能力が極めて高いため糖分を急速に分解し、消化管の中でアルコールを作ってしまいます。

 国内では昭和27(1952)年に初めて酩酊症が報告されていますが、報告数は少なく、珍しい疾病です。食後に原因不明のめまいや吐き気が続く場合は、真菌症を専門とする病院を受診されることをお勧めします。(エフシージー総合研究所 環境科学研究室)

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