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【第156回芥川賞・直木賞】「痛快。僕が芥川賞作家ですよ」 受賞作家の山下澄人さんはこんな人

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【第156回芥川賞・直木賞】
「痛快。僕が芥川賞作家ですよ」 受賞作家の山下澄人さんはこんな人

第156回芥川賞に決まり、笑顔で記者会見する山下澄人さん=19日夜、東京都内のホテル 第156回芥川賞に決まり、笑顔で記者会見する山下澄人さん=19日夜、東京都内のホテル

 「大げさでなく世界を変えたい。それくらいのもんがないと書いてて面白くない」

 関西人らしい笑い話の合間に、大真面目な言葉をさらり。そんな自由な言動と作風で知られる異才が芥川賞を射止め、19日夜の受賞会見で「痛快。僕が芥川賞作家ですよ。『嘘やろっ』って友達はびっくりすると思います」と話した。

 受賞作「しんせかい」は俳優や脚本家を志す若者たちの寄宿生活を描く。過酷な農作業、有名な脚本家の「先生」との軋轢(あつれき)、いくつもの出会いと別れ…。高倉健やブルース・リーになりたくて、故郷を離れて演劇を学ぶ19歳の「ぼく」のひょうひょうとした姿がおかしくも、どこか切ない。

 自身の青春期が作品の核にある。神戸の商業高校卒業時はバブル最盛期。すんなり就職を決める友人たちを横目に、「普通に働くのは嫌。どこか遠くへ行きたいなと」。

 脚本家の倉本聡さんが北海道に開いた富良野塾で2年間、演劇を学んだ。劇団を立ち上げ、小説も発表するうち、気づけば当時の倉本さんと同じ50歳に。あの生活を「一度形にしたい」という思いがいつしか頭をもたげていた。

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