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【陛下83歳に】短い言葉に2つのご配慮

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【陛下83歳に】
短い言葉に2つのご配慮

83歳の誕生日を迎えられた天皇陛下=皇居・東御苑(宮内庁提供) 83歳の誕生日を迎えられた天皇陛下=皇居・東御苑(宮内庁提供)

 譲位の意向が示された8月以降、お気持ちやご感想に接する初の機会となる記者会見で、天皇陛下は譲位に関する短い言葉の中に、2つの配慮をにじませられた。

 政府の有識者会議で提言される見通しの、譲位を一代限りとする特別措置法は、陛下に近い知人の証言などから、必ずしもご意向とは一致していないとみられる。だが陛下は「各々の立場で親身に考えてくれていること」に謝意を示し、具体化する議論に影響を与えないよう慎重に言葉を選ばれた。議論自体が「多くの人々が耳を傾け」たことを受けたもので、陛下の率直な思いでもある。

 一方、8月の意向表明に際しては、宮内庁と官邸が事前にお言葉の内容を調整。冒頭で陛下は「天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら」と前置きされた。これに対し、有識者会議のヒアリング対象者から、陛下のお言葉で始まった議論や法制定に対し、憲法を逸脱しているとの指摘がなされている。

 陛下が今回、意向表明を振り返るにあたり「内閣とも相談しながら」と加えたのは、こうした懸念を払拭するため内閣の“お墨付き”があったことを改めて示すとともに、関係者に心を配られた結果といえる。

 宮内庁関係者は「お気持ちは8月のビデオメッセージがすべて。ボールは政府側に預けられており、今、新たに譲位に関する考えを示されることはありえない」と話している。

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