産経ニュース

【健康カフェ(62)】高齢者と入浴 冬季に事故多発、脱衣所暖めて

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【健康カフェ(62)】
高齢者と入浴 冬季に事故多発、脱衣所暖めて

 高血圧で通院中の80代の女性は、3日に1度、しかも日中しかお風呂に入らないそうです。ご主人が亡くなってから1人暮らしをしており、「浴室で倒れたとき、昼間なら誰かに助けてもらえるかもしれないでしょ」と理由を説明してくれました。

 高齢者にとって、入浴は確かにリスクの高い行為です。厚生労働省によると、平成26年に家庭で入浴中に溺死した人は約5千人で、この10年で約1・7倍に増加。溺死者の9割は65歳以上の高齢者です。入浴中の死亡事故の約半数は12月から2月の冬季に発生しており、寒さが厳しくなるこれからの季節は特に注意が必要です。

 冬季に事故が増える理由の一つに、寒い脱衣所や浴室から熱い湯船に入ることで、体が急激な温度変化にさらされることがあります。急激な温度変化で血圧が上下に大きく変動し、失神して浴槽内で溺れたり心臓発作を起こしたりすることがあるのです。

 冬季に限りませんが、長時間熱い湯に入ってのぼせたり、浴槽から急に立ち上がって貧血になったりした経験がある人は多いのではないでしょうか。のぼせや貧血などで起こる意識障害は、浴槽内に倒れて溺れる危険があります。

 実際、消費者庁のアンケートで、入浴中にヒヤリとしたタイミングとして、「浴槽から立ち上がったとき」を挙げた人が最多でした。

続きを読む

「ライフ」のランキング