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【科学】石坂公成氏のアレルギー原因物質「IgE」発表から半世紀 「研究はエキサイティング」 

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石坂公成氏のアレルギー原因物質「IgE」発表から半世紀 「研究はエキサイティング」 

ぜんそくやアトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患を引き起こす免疫グロブリンE(IgE)という物質の発見が報告されてから今年で半世紀。発見した米ラホイヤ・アレルギー免疫研究所名誉所長の石坂公成(きみしげ)氏(91)は「誰も予想しない正体を明らかにし、興奮した」と振り返った。(草下健夫)

                   

 米研究所の免疫部長だった石坂氏は、タンパク質の一種であるIgEがアレルギーの原因物質だと突き止め、1966年に学会で発表。免疫の仕組みでアレルギーが起きることを立証したもので、免疫学の歴史に残る大発見だった。

 研究は妻の照子さん(90)と二人三脚で進めた。ごく微量の原因物質を特定しようと、候補物質を反応させた患者の血液を夫婦で背中に注射し合った。苦痛を伴う実験だったが、冗談を言うなど明るい姿勢と探究心で乗り越えた。

 石坂氏は「何かが分かると、また新たな謎が生まれた。誰にも褒められない日々も実にエキサイティングだった」と話す。

 近年は花粉症などの患者が急増している。「アレルギーは遺伝だけでは説明がつかない。現代の生活環境はIgEを作りやすく、症状が続くため特異体質ができあがるようだ。患者が増える一方なのは残念。IgEをコントロールする発想の研究に期待したい」と語った。

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