産経ニュース

新種の腕足動物の化石、栃木県佐野市で再び発見 「アクリトシア・オガメンシス」 奧村よほ子さんら

ライフ ライフ

記事詳細

更新


新種の腕足動物の化石、栃木県佐野市で再び発見 「アクリトシア・オガメンシス」 奧村よほ子さんら

栃木県佐野市で発見された腕足動物「アクリトシア・オガメンシス」の化石 栃木県佐野市で発見された腕足動物「アクリトシア・オガメンシス」の化石

 全国有数の化石の産地、栃木県佐野市北部の葛生地区から同市葛生化石館学芸員の奧村よほ子さん(37)らの調査で、新種の腕足動物の化石が見つかり、「アクリトシア・オガメンシス」と命名された。学名の一部「オガメ」は発見された同市仙波町の地名「大釜」にちなんでいる。発見された化石は15日から同館で展示される。

 奧村さんは、腕足動物研究の第一人者、田沢純一・新潟大名誉教授やアマチュア研究者らと数年前から同市仙波町の石灰岩を調査し、標本を採取してきた。周辺は約2億7千万年前(ペルム紀)の石灰岩が分布し、フズリナ類などの化石が産出される。特殊な方法で石灰岩から化石を取り出し、16種の腕足動物の化石を確認した。

 そのうちの一種がこれまでに知られた種類とは別種と分かり、今秋発行された日本古生物学会の学会誌に報告され、新種と認定された。腕足動物は海底に生息し、2枚の殻と、殻の中に餌を捕食するための触手冠(しょくしゅかん)を持つのが特色。小さなカップに蓋をしたような形をしている。今回の新種は4個体見つかり、縦横2センチほどだ。

 田沢名誉教授から「大釜で見つかったのだから」と言われ、学名に地名が入り、命名者の一人として「Okumura」の名前も刻まれた。同時に確認された腕足動物8種が米テキサス州西部でも報告されており、奧村さんは「ペルム紀に同じ海流の影響を受けた証しで、その後の日本列島の形成を解き明かす一助となる」と指摘する。

 佐野市では3年前にも新種の腕足動物が発見されており、奧村さんが命名者に連ねるのは今回で5種目。「佐野市は全国有数の化石の産地であり、今後も新種発見の可能性は高い」と期待を込める。(川岸等)

このニュースの写真

  • 新種の腕足動物の化石、栃木県佐野市で再び発見 「アクリトシア・オガメンシス」 奧村よほ子さんら

「ライフ」のランキング