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【マンスリー将棋】森内、佐藤両九段降級圏さまよう

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【マンスリー将棋】
森内、佐藤両九段降級圏さまよう

第72期名人戦で羽生善治棋聖と対戦する森内俊之九段(左)=平成26年5月 第72期名人戦で羽生善治棋聖と対戦する森内俊之九段(左)=平成26年5月

 第75期順位戦は残留争いにも注目が集まる季節になった。最高峰の10人で争うA級は5回戦を終え、十八世名人の森内俊之九段(46)、永世棋聖の佐藤康光九段(47)がともに1勝4敗。佐藤は8位、森内が9位と低迷し、降級の危機に立たされている。順位戦は、A級からC級2組まで5つのクラスに分かれ、1年かけてリーグ戦を行う。A級とB級1組は下位2人が下のクラスに降級する仕組みだ。

 森内はA級在位連続22期、名人8期を含むタイトル獲得通算12期のトップ棋士だが、今期は「攻めと守りがかみ合わなかった」。「今後は調整して一つでも多く勝てるようにしたい」と巻き返しを誓うが、このままB1に降級すれば永世名人としては中原誠十六世(69)、谷川浩司十七世(54)に続く3人目となる。A級通算20期の実力者として知られる佐藤も、残留に向けて負けられない戦いが続く。

 一方、B1の谷川は22日の9回戦で3勝目をあげて13人中暫定9位。B2への降級圏からは脱したものの、まだまだ安心はできない。名人5期を含むタイトル獲得通算27期、19歳からA級在位連続32期を誇るが、日本将棋連盟会長職をこなしながらの対局で、2年前にB1に陥落した。「一年一年厳しくなるのは分かっている。今はできることを精いっぱいやるだけ」と淡々と語る。A級降級4度の経験を持つ元棋聖の田中寅彦九段(59)は「降級したからといって引退することはない。自分の持ち味を後輩に伝えることも大切」と話す。(藤田昌俊)

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