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重い障害でも地域で暮らす 得意に合わせた“仕事”を開発 グループホームで目指す自立

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重い障害でも地域で暮らす 得意に合わせた“仕事”を開発 グループホームで目指す自立

スープを作る人、麺をゆでる人、役割分担してラーメンを作る=愛知県半田市の中華茶房「うんぷう」 スープを作る人、麺をゆでる人、役割分担してラーメンを作る=愛知県半田市の中華茶房「うんぷう」

 むそうでは、うんぷう以外にも個々の得意・不得意、好き・嫌いに合わせてさまざまな仕事を作ってきた。生き物が好きな人は、養鶏場「たまごハウスぴよぴよ」で働く。「喫茶なちゅ」には、明るい笑顔の看板青年がいる。終日水遊びをしていた青年は「きのこハウスにょきにょき」でシイタケに水をやる。周囲が困っていた本人のこだわりが、今は仕事になっている。

 事業所の定員は5人が基本。そこに2人のスタッフがつく。こだわりが強かったり、コミュニケーション力が弱かったりする人が多いから、小さな集団での個別ケアを心がける。

生涯を通して

 戸枝陽基(ひろもと)理事長は「障害の重い人ほど、成長すると行き先がない。重度の人が地域で暮らし続けられるグランドデザインを描きたい」と言う。“仕事”で得た賃金と障害年金で、親元から自立できないかと考えている。そうしないと、地域で暮らし続けることが難しいからだ。

 10年以上前、1人の利用者が親を亡くしたのをきっかけに、むそうは、障害のある人の「グループホーム」を整備してきた。おおむね4人が、生活援助員の助けを借りて共同生活をし、「うんぷう」や「喫茶なちゅ」に“出勤”していく。

 親は老いると、家での介護が負担になる。順送りなら親が先に逝く。それが心配で、子供を施設に預ける。だが、障害のある人は環境に順応する力が弱い。戸枝理事長は「なじみの土地なら、1人で千円札を持って買い物に行き、『(お代を)ここから取って』と言える。慣れ親しんだ土地はかけがえのない財産。障害があるからこそ、地元で暮らし続けられるようにしないといけない」と言う。

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