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【解答乱麻】アクティブ・ラーニングって? 「新学力観」の騒ぎと二重写し 教育評論家・石井昌浩

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【解答乱麻】
アクティブ・ラーニングって? 「新学力観」の騒ぎと二重写し 教育評論家・石井昌浩

 都心の書店の教育書コーナーにはアクティブ・ラーニングの本がたくさん並んでいる。

 大方の人にとっては「アクティブ・ラーニングって何?」という程度のなじみの薄い言葉だが、これほど数多くの書籍が出回ると、教育の世界に何か新しい動きが始まったように思えてくる。

 アクティブ・ラーニングは、能動的な学習、課題解決型学習として、これまでも実践されている。ことさら外国語に言い換えて、従来行われてきた授業を意図的に「受動的な学習」と印象づけるようなやり方を、私は疑問に思う。

 平成30年度以降の学習指導要領改訂で、アクティブ・ラーニングが導入される流れに乗った動きだと思うが、私には二十数年前に嵐のように吹き荒れた「新学力観」の騒ぎと二重写しになってしまう。二十数年前に感じた同調圧力のような空気が広がりそうなのが気になる。

 当時、私は東京都立教育研究所に勤めていた。提唱された「新学力観」は、学力についての評価の観点を変えて、それまでの相対評価から絶対評価に移行し、児童・生徒の「関心、意欲、態度」を重視した評価に転換させた。教師が知識や技能を一方的に子供に教え込む従来型の授業と相対評価は、時代遅れの教育理念として批判された。その結果、教師は上から指導するのではなく教壇を降りて子供の目線に立ち、子供に寄り添うのが望ましい教師像とされた。

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