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信頼揺らぐ「トクホ」はどこへ? 審査後の品質管理は業者任せ 異例の全品調査の行方は…

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信頼揺らぐ「トクホ」はどこへ? 審査後の品質管理は業者任せ 異例の全品調査の行方は…

厳しい審査も…「性悪説に立っていない」消費者庁の甘い監督

 トクホの認定を受けるには国の厳しい審査を受けなければならない。事業者は品質や有効性、安全性について、第三者機関による科学的な根拠を示し、消費者委員会や食品安全委員会が審査した上で、同庁が許可を出す。申請から許可まで数年かかる場合もある。

 だが、いったん許可が下りれば、その後の品質管理は事業者の自主性に任されているのが実態だ。国が定期的に検査データを提出させたり、抜き打ち検査を行ったりはしていない。

 同庁は「許可条件として、安全性や有効性などに新たな知見を得た場合、すみやかに報告することを義務づけている」と説明するが、今回の事案では守られなかった。同庁幹部は「制度上、自社に都合の悪いデータを隠すという性悪説には立っていない」と話す。

「信頼損ねた」 拡大する健康食品市場に冷や水

 業界団体である日本健康・栄養食品協会(日健栄協)によると、昨年度のトクホ市場は6391億円で過去2番目の規模を記録。トクホのような国の審査がいらない届け出制の「機能性表示食品」の販売も昨年始まり、健康食品市場は広がりを見せている。

 全国消費者団体連絡会の河野康子事務局長は「最も厳しい審査が課されているはずのトクホの不始末で、消費者の信頼は大いに損なわれた。審査や届け出後の監視、検証、評価の仕組み作りが重要」と指摘する。 同庁は日健栄協を通じ、トクホを扱う約200社の全1271品について、関与成分量が申請書の記載通りに含まれているかどうか調査に乗り出した。今月下旬までに各社の分析結果が出そろう予定だ。

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