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【不妊治療のやめ時を考える(2)】人それぞれの区切りとは? 「もうこれだけ頑張ったんだから」「子供のいない人生に納得できて…」

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【不妊治療のやめ時を考える(2)】
人それぞれの区切りとは? 「もうこれだけ頑張ったんだから」「子供のいない人生に納得できて…」

どこかで区切りをつけなくちゃ、と分かっていても…(写真はイメージです) どこかで区切りをつけなくちゃ、と分かっていても…(写真はイメージです)

 「治療をやめるのが怖い」「子供がいなければ家族になれない」-。不妊治療をやめられない理由は、人によってさまざまだ。

 NPO法人、「Fine(ファイン)の松本亜樹子理事長は「治療中は、妊娠がゴールになってしまう」と指摘する。不妊治療をしていると、子供が欲しいという気持ちがどんどん強くなり、妊娠だけが目標となってしまいがちだ。

 松本理事長自身も不妊治療の経験者だ。「私自身、治療中は夫婦2人での生活が想像できず、病院に行くのをなかなかやめられませんでした」と振り返る。

 だからこそ、「自分が何のために子供が欲しいのか、どんな人生を歩みたいのか、しっかりと考えることが大切。治療に疲れたら、休んで立ち止まってもいい。自分の答えを見つけてほしい」と松本理事長は言う。

 やめる年齢を決めておいても…

 不妊治療に対する区切りの付け方は人それぞれだ。

 「妊娠するための治療から、次第に自分を納得させるための治療になっていきました」

 そう振り返るのは、東京都に住む佐藤留美子さん(51)=仮名=だ。不妊治療をした9年間は、夫婦2人で生きる道を選択するための時間だったという。

 35歳のころから、不妊治療のクリニックに通い、精子を子宮に注入する「人工授精」を行なった。しかし妊娠せず、毎月、生理が来る度に落ち込んだ。

 「40歳になったら治療をやめよう」。当初自分で決めた、やめ時を過ぎても病院に通い続けた。

 「治療を続けていたら、1人くらい子供が授かるはず」

 治療は、体外で精子と卵子を受精卵にして、子宮に戻す「体外受精」にステップアップした。初めての体外受精のときには、「妊娠したら、妊娠生活をブログで書きたいな」と期待が高まった。しかし、妊娠は成立しなかった。その後も、体外受精を重ねたが、子供に恵まれないまま、時間が過ぎた。

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