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肝炎、生肉禁止で減らず 日赤がE型感染調査

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肝炎、生肉禁止で減らず 日赤がE型感染調査

 E型肝炎ウイルスの感染予防のため、国が平成27年6月に生食用の豚肉の販売や提供を禁止した後も、感染した人の割合が減っていないことが日赤の北海道での調査で分かった。感染者は今年も全国的に増加しており、さらなる拡大防止策が求められそうだ。

 北海道は感染者が多いとされ、日赤が献血時に常に検査している。日赤北海道ブロック血液センターによると、禁止前の26年8月~27年6月の献血者でウイルス感染を示す陽性は72人で、割合は0・029%だった。

 一方、禁止後の27年7月~28年3月は陽性が86人、0・044%と大きく変わらなかった。陽性者の多くは禁止後に新たに感染したとみられる。禁止後に豚の生レバーを食べた人もいたという。

 国立感染症研究所によると、E型肝炎の感染源として判明しているものは豚肉が最も多いが、感染者の半数以上は感染源が不明となっている。

 調査を担当した同センターの坂田秀勝さんは、「生食禁止の効果を正確に判定するにはより長い期間のデータが必要だ」と指摘した上で「食肉の十分な加熱を徹底するほか、それ以外の感染経路がないかの解明も求められる」と話している。

 E型肝炎をめぐっては、輸血で感染し慢性肝炎になった例が判明したほか、東京都内の献血の陽性率が北海道を上回ることも明らかになっている。

【用語解説】E型肝炎

 E型肝炎ウイルスによって起こる肝炎。発熱やだるさなどの症状がでて急性肝炎になるほか、一部は劇症化することもある。高齢者や妊婦は重症化する危険性が高いとされる。肝がんなどにつながる慢性肝炎にはならないと考えられていたが、輸血で感染した患者が慢性肝炎となった例が確認された。主な感染源は豚肉の生食などの飲食で、今年の全国の感染者は300人に迫り過去最高となっている。

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