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最近の「自分史」事情 生き方・ルーツを記録

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最近の「自分史」事情 生き方・ルーツを記録

 終活の一環として「自分史」を書く人が増えている。「遺言」や「エンディングノート」と異なり、自分の生き方やルーツを記録しておこうというもの。人生をまとめるために書くのもいいし、後世にメッセージを伝えるために書くのもいい。最近の自分史事情を考えてみた。

世代を超えて

 埼玉県志木市の外山夏美さん(47)=仮名=の伯父の家には毛筆で書かれた自分史が保管されている。

 作成された日付は昭和63年6月。執筆したのは夏美さんの祖母だ。83歳のときに書き上げ、平成17年、100歳でこの世を去った。

 文字が書かれた部分はわずか6ページだが、写真や学校時代の成績表などとともに丁寧にアルバムに貼られ、堂々とした1冊の本になった。

 「自分が死んだら、この家の歴史を知る人が誰もいなくなるからね」。夏美さんの母親の話では、自分の生涯を記録に残すことに熱中した祖母は当時、デイサービスから帰ってくると、寸暇を惜しむように筆を執っていたという。

 祖母の自分史に目をとおすと、自分の知らない祖母の姿があった。

 一緒に保管されていた成績表の評価は、すべて「甲」。つまりオール5だ。何度も副級長を務めた記録もある。また、一族の遺産が使い込みにあい、その後の立て直しに苦労したことなど、家の苦難の歴史も書かれていた。

 「きちょうめんな筆文字を通じて、祖母の人生と自分の家の歴史が、現実味を持って浮かび上がってきました」と夏美さん。

 「祖母の自分史がなかったら、そんな思いに駆られることは絶対になかったですね」

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