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【学校蔵の日本酒塾(20)】市川記者の体当たり蔵人ルポ(8)辛口にするためのカギは「追い水」

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【学校蔵の日本酒塾(20)】
市川記者の体当たり蔵人ルポ(8)辛口にするためのカギは「追い水」

分析器の上にノートパソコンをセットして操作する杜氏の中野徳司さん。左端が蒸留装置=9月3日、新潟県佐渡市西三川の学校蔵 分析器の上にノートパソコンをセットして操作する杜氏の中野徳司さん。左端が蒸留装置=9月3日、新潟県佐渡市西三川の学校蔵

 「本社なら(1つの商品に使う仕込みタンクが)3本あれば平均してプラス15くらいという造り方ができる。学校蔵は1本だけだからプレッシャーがかかりました」

 さらに、「通常は甘口になる溶けやすい米であそこまで辛口になるとは思わなかった。勉強になりました」と謙虚に話してくれました。

 「売れたら来年も造ればいいじゃないですか。がははは」。つらそうに見えた中野さんですが、最後は軽口も出ました。

 槽(ふね)の中をのぞくと、だいぶ圧搾されたようで、空きができました。重いステンレスの板や木材をはずし、空いたところにまた、醪を袋詰めして、並べていきます。

 仕込み体験仲間の和歌山大3回生、江龍田崇大(えりゅうでん・たかひろ)さんが午後になって初めて味見をしました。

 「原酒は濃いですねー。舌がビリッとする。(のどを指さし)ここらへんで味の濃さを感じつつも、最後は甘みを感じる。香りはやさしい」

 今朝、味見したのは記者を含め40代以上でした。21歳の江龍田さんの感想は貴重です。辛さのインパクトばかりに気が向いていたので、「やさしい香り」という思いがけない表現にうれしさがこみ上げます。

 さらに中野さんが「醪は温度やガスの関係で対流しています」と話すと「知らなかった。醪は動いているんですね」。読者参加の伊藤京(みやこ)さんと記者は子供のように驚きました。醪を仕込んだ後、最初の頃はタンクの中でぐるぐるまわっているのが見えるといいます。

 この日は結局、4回に分けて醪を袋詰めしました。

 【搾り2日目=9月2日】

 「学校蔵仕込み3号」に杉材6枚を投入しました。新潟大演習林の佐渡産天然杉です。タテ60センチ弱、幅30センチ、厚さ2センチちょっと。仕込み4号の「辛口産経」は搾り機任せでしたが、少しづつ原酒が搾られています。

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