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【どうなる東京パラ】東京のホテルはパラリンピック需要に対応できるのか? 緩い規制で「バリアフリー後進国」と揶揄される実態とは

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【どうなる東京パラ】
東京のホテルはパラリンピック需要に対応できるのか? 緩い規制で「バリアフリー後進国」と揶揄される実態とは

車いすのまま入れるようにバスルームの入り口は広く、浴槽も低くなっている「ユニバーサルルーム」。段差がないことはもちろん、一般客が使用しても違和感のない作りになっている=東京都中央区のホテルユニゾ銀座七丁目(蕎麦谷里志撮影) 車いすのまま入れるようにバスルームの入り口は広く、浴槽も低くなっている「ユニバーサルルーム」。段差がないことはもちろん、一般客が使用しても違和感のない作りになっている=東京都中央区のホテルユニゾ銀座七丁目(蕎麦谷里志撮影)

 4年後の東京五輪・パラリンピックで、障害者が宿泊できるホテルの不足が懸念されている。法律で求めている水準が「50室以上の施設に1室以上」と少ない上、事業者側も設置に後ろ向きなためだ。既存の部屋を車いすが使えるように造りかえるには、入り口や室内の通路などを広くする必要があり、工事には大きなコストがのしかかる。とはいっても、不足を新築で賄うのも不可能で、障害者対策をおざなりにしてきたつけが回ってきた格好だ。(蕎麦谷里志)

団体は泊まれない

 「今でも車いすの団体客が泊まれる施設を探すのは一苦労。4年後は世界中から車いすの人が来る。十分な対応ができるのか心配だ」

 そう不安を口にするのは、自身も車いすの利用者でバリアフリーに関する執筆や講演活動を行う木島英登さん(43)。 木島さんによると、日本のホテルを車いすで利用する際、大きな障害となっているのはトイレと風呂だという。

 米国では、部屋がもともと広い上に、シャワーだけの部屋などがバリアフリー対応になっているが、日本のビジネスホテルでは、湯船とトイレがコンパクトなユニットになった施設が多く、車いすで一般の客室を使うことが困難になっているという。

 木島さんは「1日程度なら風呂を我慢し、トイレはロビーの障害者用を利用して一般の部屋に泊まることもできるが、連泊となると難しい」と話す。

 平成18年に施行されたバリアフリー法では、50室以上のホテルには必ず1室以上は車いすなどに対応した障害者用客室を設置することが義務づけられている。ただ、同法では1千室以上の大型ホテルでも1室あれば基準を満たすことになり、障害者用客室が増えない一因となっている。

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