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【アート 美】岩佐又兵衛展 流転の名画、ゆかりの地で再会

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岩佐又兵衛展 流転の名画、ゆかりの地で再会

国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」右隻(一部)東京国立博物館。六条三筋町の遊里を描いた場面。街の喧騒が聞こえてくるようだ 国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」右隻(一部)東京国立博物館。六条三筋町の遊里を描いた場面。街の喧騒が聞こえてくるようだ

 人の裏側まで見透かすような観察眼に、伊藤若冲もかくやと思わせる超絶テクニック。桃山時代末から江戸初期に活躍した絵師、岩佐又兵衛によるアクの強い人物表現は、見れば見るほどクセになる。

 京都、福井、江戸で活動した又兵衛だが、中でも絵師として脂が乗っていたのは39~60歳(数え年)を過ごした福井時代。そのゆかりの地で今夏、「岩佐又兵衛展」が開かれ代表作が結集していると聞き、さっそく福井県立美術館(福井市)を訪れた。

 目玉のひとつは今春、国宝に指定されたばかりの「洛中洛外図屏風(びょうぶ)(舟木本)」。制作は大坂の陣が起きた慶長19~20(1614~15)年。京都時代の作と唯一限定できる、又兵衛最初期の名画だ。右隻には豊国社と方広寺、左隻に二条城と、豊臣と徳川が対立する構図も興味深いが、魅力は何と言ってもいきいきとした風俗描写にある。歌舞伎や浄瑠璃に熱中する人々、酔って乱舞する花見の一行、遊里をうろつく男たち…。どこを切り取っても、人々の表情の豊かさ、緻密に描き込まれた着物の鮮やかさに圧倒され、息がつけないほどだ。

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