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【産経抄】日本語は天才である 8月4日

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【産経抄】
日本語は天才である 8月4日

 ▼7年半かけて、平成5年に完訳にこぎつけたとき、「文学的事件」と話題になったものだ。1日18時間机に向かっても、3行も進まない日があった。「椅子(いす)に座り続けて、痔(じ)になり、これも痔よ椅子(ジョイス)のたたりと思ったことがあります」。駄洒落(だじゃれ)をはじめ、あらゆる言葉遊びを試し続けた日々をこう振り返っていた。

 ▼猫と将棋の愛好家としても知られた、柳瀬さんの気がかりは、やはり日本語の将来だった。小紙のインタビューでも、カタカナ語の氾濫や自治体名のひらがな化を嘆いた後、こう締めくくっている。「私、一国主義者でしてね。一つの国語、何より日本語を愛する頑固者なんですよ」。

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