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【万象】生きた化石 環境伝える「海の百葉箱」

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【万象】
生きた化石 環境伝える「海の百葉箱」

(渡辺剛・北海道大講師提供) (渡辺剛・北海道大講師提供)

 水中の岩に付着して暮らすカイメン(海綿)の多くはふわふわと柔らかいが、サンゴのような硬い骨格を持つ仲間もいる。暗い海底洞窟の中で、ひっそりと1000年以上生きることもある硬骨カイメンだ。骨には温度や降水量、環境中の微量物質などの情報が木の年輪のように刻まれることから、「海の百葉箱」とも呼ばれる。

 北海道大による沖縄県久米島の硬骨カイメン調査では、中国で産業が急発展した1970~2000年に大気中で人体に有害な鉛が爆発的に増えたことを解明。鉛の特徴を解析して汚染源が中国であることの特定にも成功するなど、環境の変化と原因を探る研究にも役立っている。(壽)

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