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【健康カフェ】(41)無痛性甲状腺炎 血中のホルモン量増加で不調に

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【健康カフェ】
(41)無痛性甲状腺炎 血中のホルモン量増加で不調に

 高血圧と脂質異常症で通院されている60代後半の女性があるとき、不眠を訴えました。次の受診時には「何となく落ち着かない感じが続いている」といいます。それまでこうした不調を訴えたことのない方だったので、念のため血液検査を受けてもらったところ、甲状腺ホルモンの値が異常に高くなっていました。

 甲状腺は喉の下の方に位置する臓器で、脳からの指令を受けて元気に活動できるようなホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンが血液中に多く流れ出すぎると、動悸(どうき)や下痢、発汗過多、体重減少などが起こります。中にはこの女性のように不眠や落ち着かない感じが出ることもあります。

 血液中の甲状腺ホルモンが多くなる病気としては「バセドー病」という自己免疫疾患が有名ですが、甲状腺に炎症が起こる病気でも起こります。炎症というと普通は腫れて熱や痛みが出るものですが、そのような症状が出ないまま甲状腺に炎症が起こることがあり、「無痛性甲状腺炎」と呼ばれます。甲状腺に炎症が起こり細胞が壊れると、その中に蓄えられていたホルモンが必要量より多く血液中に流れ出てしまい、さまざまな症状を引き起こすのです。症状からはバセドー病と区別がつきませんが、違いは治療をしなくても数カ月で自然と良くなることです。

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