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【聞きたい。】平井正修さん『男の禅語 「生き方の軸」はどこにあるのか』

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【聞きたい。】
平井正修さん『男の禅語 「生き方の軸」はどこにあるのか』

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 ■想像力は時に邪魔となる

 潔いタイトルだ。タイトルに惹(ひ)かれ、平井さんが住職を務める東京は谷中の全生庵(ぜんしょうあん)を訪ねた。「幕末三舟」のひとりである山岡鉄舟が創建した全生庵は、円山応挙の幽霊画や三遊亭円朝の墓、総理大臣が坐禅(ざぜん)に訪れることで知られる。

 「タイトルが潔い」と述べると、「男性と女性は人間としては平等ですが、男女の別は歴然としてあります。父は常々《男は家の徳を高めるため、女は家の徳を守るために働く》と言っていました。いま、男があまりに寂しい存在になっていませんか。《男たちよ、自分の役割を自覚せんか》という気持ちがこめられているんです」と平井さん。

 50個の禅語をよすがに、生き方の軸を探してみないかと提案する本書は「無」から始まる。「『無』とは与えられた役に没頭する状態です。仕事のときは仕事だけ、遊びのときは遊びだけ…。自分を無にして与えられた役になりきれば邪念は消えます。つまり、自分が『無』であると思うことができれば、どんな状況でも自由でいられます」

 深い言葉だ。近年はやりの「自分探し」とは正反対である。「自分探し」とは自分が何か大層なものを持っているという勘違いから始まる。自分探しの旅人は結局目的を遂げられないまま永遠に漂流を続けることになる。逆に自分は「無」と思えるようになれば、与えられた役を大切にこなすようになる。充実した人生とはそういうものだろう。

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