産経ニュース

【微に入り細に入り】カタツムリと寄生虫

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【微に入り細に入り】
カタツムリと寄生虫

 広東住血線虫は人に感染すると、2週間ほどの潜伏期間の後、発熱、激しい頭痛や嘔吐(おうと)などの髄膜炎症状を引き起こします。人の体内では成虫になれず自然に死滅するため、やがて回復しますが、多数の線虫に一度に感染すると重症化して視力障害や最悪の場合、死に至ることもあります。

 広東住血線虫の宿主に特になりやすいのが、沖縄、小笠原、奄美大島などに生息する大型のアフリカマイマイ。その他数種のマイマイやナメクジです。広東住血線虫の終宿主は、ドブネズミとクマネズミ。ネズミの体内に生み付けられた卵が成長し、幼虫になったところでふんから排出されます。幼虫は、カタツムリやナメクジら中間宿主の口や傷口から侵入して成長、中間宿主をネズミが食べて再び体内に取り込み、成虫になるというサイクルです。

 人の場合は、中間宿主を触った手を口に入れるなどした際に経口感染します。

 国内での広東住血線虫による症例は少なく、広東住血線虫に感染したカタツムリやナメクジの数は多くはないようです。しかし、全国的に見つかっているので、カタツムリを触った後は、せっけんで十分に手を洗いましょう。(エフシージー総合研究所 環境科学研究室)=次回は7月8日掲載予定

「ライフ」のランキング