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【微に入り細に入り】カタツムリと寄生虫

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【微に入り細に入り】
カタツムリと寄生虫

 アジサイとともに梅雨時期の顔ともいえるカタツムリ。進化の過程で肺呼吸を獲得して陸上に適応した巻貝の仲間です。陸で生活する陸産貝類(陸貝)のうち、殻のないものを大ざっぱに「ナメクジ」、殻を持つものを「カタツムリ」または「デンデンムシ」と呼んでいます。高温多湿で降雨量の多い日本には、約700種ものカタツムリが生息し、最も多いのが殻の直径が2センチ以上になるミスジマイマイとヒダリマキマイマイです。

 カタツムリは葉やコケなどを餌としていますが、殻を作るためのカルシウムを補給する必要があるためコンクリート塀から染み出した炭酸カルシウムも食べます。雨の日に住宅のブロック塀などで見かけるのは、このためです。カタツムリの行動半径は通常数メートル。長距離を移動できないため、都市部などで雑草地が無くなると生息地を失います。

 無害に見えるカタツムリですが、大量に発生すると、農作物を食い荒らす害虫になることもあります。また、あまり知られていませんが、病原体を媒介することもあります。カタツムリには人に感染する危険性のある広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅう)という線虫が寄生します。線虫とは土壌、河川、池などの自然環境に生息する線状の生物で、動物に寄生する種類もあれば、植物に寄生する種類もいます。

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