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現代に語り継ぐ義経 町田康さん新刊「ギケイキ 千年の流転」 ギャグ満載で変わらぬ人の業を浮き彫り

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現代に語り継ぐ義経 町田康さん新刊「ギケイキ 千年の流転」 ギャグ満載で変わらぬ人の業を浮き彫り

滑稽でリズミカルな小説の語り口は健在。「でも自分の文章をもっと研ぎ澄ましていかなあかん、と思います」と話す町田康さん 滑稽でリズミカルな小説の語り口は健在。「でも自分の文章をもっと研ぎ澄ましていかなあかん、と思います」と話す町田康さん

 悲劇の名将として伝説化された源義経の生涯を、現代の視点を交えて面白おかしく語り直す。作家デビューから20周年を迎える町田康さん(54)が、そんなユニークな試みを続けている。物語は平成33年の完結を目指して連載中で、第1巻が『ギケイキ 千年の流転』(河出書房新社)として刊行された。(海老沢類)

                   

 下敷きにしたのは室町時代初期の成立とされる作者不詳の古典『義経記(ぎけいき)』。不遇な幼少期から兄・源頼朝の圧迫に苦しむ晩年へと至る義経の悲劇的な運命を描く一代記だ。

 「説話って、ちょっと興奮するんですよ」と町田さんは言う。「場面場面でウケを狙ってご都合主義のように展開して、話に不合理な部分もある。しかもそれをみんなで適当に語り継ぐ。きれいに整合した形の小説の面白さとはまた違って、人間が物語るパワーを感じて『ええなあ』と」

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