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【書評】知られざる内面に迫る 『孔子』加地伸行著

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【書評】
知られざる内面に迫る 『孔子』加地伸行著

 中国の哲学者、孔子(紀元前551~同479年)の知られざる内面に迫る異色の評伝だ。「儒家の始祖」と崇(あが)め奉られてきた聖人も、実は生涯を通じ「他人から認められたい」と苦悶(くもん)していた-。人間臭い部分に光をあてた点が新鮮で面白い。

 魯国で首相格の地位を手にした孔子は、その地位をいかにしてたぐり寄せたのか、その後は政敵をどう排除し、老いて忍び寄る死とはどう向き合ったのか-。孔子研究の泰斗である著者が32年前の著書を底本に大幅に加筆・修補を加えた。現代を生きる私たちにもそのまま参考にできる内容だ。(角川ソフィア文庫・960円+税)

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