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【テロを防げ サミット警備の精鋭部隊(下)】50年前の「爆弾闘争」から生まれたテロ対策のスペシャリスト 警視庁の通称「S班」

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【テロを防げ サミット警備の精鋭部隊(下)】
50年前の「爆弾闘争」から生まれたテロ対策のスペシャリスト 警視庁の通称「S班」

 警視庁には歴戦の部隊がある。通称「S班」。爆発物やNBC(核・生物・化学)テロに対処する「爆発物処理・化学防護部隊」だ。S班設立の背景には、約50年前に吹き荒れた「爆弾闘争」の暗い歴史がある。国民の不安は高まり、爆弾で多数の警察官が負傷する事件も発生した。警察の対処能力や資機材の充実が急がれ、警視庁機動隊に昭和46年11月、「爆発物処理班」が発足した。

 S班の通称は「処理」のローマ字表記「SYORI」の頭文字から取られた。進化の大きな契機は平成7年3月に訪れた。オウム真理教による地下鉄サリン事件で、テロで化学兵器が使われた初のケースとなったからだ。S班も化学物質の対処能力を高め、13年に正式名称を「爆発物処理・化学防護部隊」に改称。現在は東京都内各所の機動隊全てに配置されている。

 「安全、確実、迅速に処理できるよう訓練する。それが現場で自信になる」。S班の訓練を担当する警備部の本郷孝警視(52)は話す。作業中に爆発が起きるなど危険なケースもあったが、市民を含め、隊員にけが人が出たことは一度もない。

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