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「『水素水』はかつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった」…産経ニュース記事に日本医科大の太田成男教授が反論

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「『水素水』はかつてブームを巻き起こした『あの水』と同じだった」…産経ニュース記事に日本医科大の太田成男教授が反論

太田成男・日本医科大教授 太田成男・日本医科大教授

 例え話として適切かどうかわからないが、「某大生がわいせつ罪で逮捕された」という報道が最近あったが、多くの某大生がわいせつ行為を行っているかと言えば、そうではない。マスメディアとしては、基本的に使ってはならない論理である。ある小学校の児童の一人が万引きをしたからといって、「その小学校の児童は万引きしている」と書いてはならないことは、マスメディアに携わる記者としては常識だろう。

5.活性水素と分子状水素の違い

 活性水素(H)と分子状水素(H2)は、同じ水素なのだから同じような物だと思う人もいるかもしれない。しかし、物質は、ほんの少しの違いでも性質が全くことなることが多い。

 例えば、鉄(Fe)を例にとれば、Feはいわゆる金属の鉄である。Fe+は通常の条件下では存在しえないし、Fe2+は黒く、Fe3+は赤い。このように同じ鉄でも、電子をひとつ持つか持たないかで性質が全く異なる。備長炭とダイヤモンドは、同じ炭素(C)であっても性質が全く異なる。

 水素でいえば、水素ガスはH2である。最近開発された水素自動車のエネルギー源はH2であり、ロケットのエネルギー源として使われている液体水素もH2である。H2濃度をキチンと測定することも可能である。一方、H(活性水素)は、極めて特殊な状況でしか存在しえず、当然のことながら生体内では存在しえない。私は、その測定法を知らない。また、H+(水素イオン)は酸性の素であり、H2は水に溶けてもイオン化しない。

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