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【研究船「かいめい」完成】
船内を探検…海底資源の謎に迫る 獲得へ「武器」満載
日本周辺の海底には大量の鉱物資源が眠っている。これを利用して持続的な経済成長につなげるため今春建造されたのが、最新鋭の海底広域研究船「かいめい」だ。完成したばかりの船内を探検してみた。(伊藤壽一郎)
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「海底資源の研究に必要なことが1隻で全部できる世界初の船です」。建造プロジェクトを牽引(けんいん)した海洋研究開発機構の月岡哲(さとし)調査役は、東京湾岸に停泊中のかいめいを背に、こう出迎えてくれた。
三菱重工業が207億円で建造し、3月に完成した。全長約100メートル、全幅約20メートルの船体を見上げると、まるで切り立った崖のようだ。海洋機構がつくった研究船の中で最も大きい。
日本の領海と排他的経済水域(EEZ)の合計面積は世界第6位と広い。海底地形は多様性に富み、金や銀などが堆積する熱水鉱床や、ハイテク機器に必要なコバルトやニッケルを多量に含む鉱物塊のコバルトリッチクラスト、レアアース(希土類)を高濃度に含むレアアース泥などが近年、見つかっている。
これらを採取し資源として利用するには、広い海域のどこに、どのような状態で分布しているかをまず把握する必要がある。謎に包まれたその実態を解明するのがかいめいの目的で、船名にその狙いが込められている。



