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【解答乱麻】子供の「話の聴き方」変えられたら実りある教育改革となる バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

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【解答乱麻】
子供の「話の聴き方」変えられたら実りある教育改革となる バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

 バッカーズ寺子屋では、10歳から15歳の子供たちと年間30日ほどを共に学ぶ。第1講座では、受け身でない「話の聴き方」を伝える。この「聴く力」を高めることこそが、「話す力」や「書く力」、そして「思考力」を飛躍的に伸ばす。

 ただし、「話の聴き方」が、本当に塾生の身につくのは、何度もスピーチの経験をした後だ。スピーチといっても原稿を書いて読むのではない。何も見ずに、テーマに沿って自分の考えを伝え、思いのこもったスピーチができるよう訓練する。

 塾生たちは話す立場に立ってみて初めて、聴き手のアイコンタクト、頷(うなず)き、メモを取る姿、意識を真っすぐに向けている姿勢、温かな笑顔などが、どれだけ話し手を支え励ますものであるかに気づく。その自覚が「話の聴き方」を大きく変える。

 例えば、合宿の解散式やスピーチコンテスト等で、後方に座る保護者の一人が話し始めると、二十数人の塾生たちは瞬時に話している方に体を向け、真剣に話を聴き始める。その集中した空気感は入塾時には見られないものだ。話すことの大変さが分かればこそ聴き手に回った時に、話し手以上の真剣さで聴こうとする。

 また、講話を聴けば、必ずその場で、感想・質問・意見を求められるので、考えながら聴くこと、発言の材料となるメモを取ること、集中して聴くこと等の力が身につく。「話の聴き方」が変われば知的な吸収力そのものが変わる。単純だが日本中の子供たちの「話の聴き方」を変えられたら、それだけで大きな実りある教育改革となる。

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