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【きのうきょう】湯たんぽ

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【きのうきょう】
湯たんぽ

 さいたま市岩槻区 福田忠夫 72 無職

 孫が赤ちゃんだった頃に使っていた湯たんぽを、妻が愛用している。それがあれば、安眠できるらしい。今どきの物は、カラフルでじかに肌に触れても熱くないように工夫されているという。

 私が子供の頃は陶器製で、やけどしないように母が布袋を作ってくれた。「湯たんぽ、入れたよ!」。母のかけ声とともに、弟と一緒に布団に潜り込んだものだ。暖房といえば、火鉢が部屋の真ん中にあるだけで、家族がその近くに集まり、暖を取っていた時代のことだ。

 朝になると、洗面器に湯たんぽの湯を移して顔を洗った。当時は、水道の蛇口をひねっても温水なんて出なかったから、寒い朝にはとてもうれしかった。温かい思い出だ。

 今は、妻が使った湯たんぽの湯で顔を洗っている。

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