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恐竜絶滅に新説 小惑星衝突の5千万年前からすでに「衰退」

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恐竜絶滅に新説 小惑星衝突の5千万年前からすでに「衰退」

恐竜は隕石がぶつかる前には既に衰退期だったことが研究により明らかになった(AP) 恐竜は隕石がぶつかる前には既に衰退期だったことが研究により明らかになった(AP)

 【ロンドン=岡部伸】英BBC放送によると、恐竜は絶滅のきっかけになったとされる小惑星の衝突より少なくとも5千万年前から衰退が始まり、生存の危機に陥っていた-との新学説が19日、発表された。英レディング大学の古生物学者、マナブ・サカモト博士らの論文が科学誌、米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されたもの。

 恐竜は小惑星が地球に衝突した時点で、すでに進化論的な意味で最盛期を過ぎていたという。衝突の数百万年前から恐竜の多様性が低下、種類を問わず衰退傾向にあったとみられる。

 最大の陸生動物である首の長い草食性の竜脚類恐竜の個体数が最速で減少。大型肉食恐竜ティラノサウルスなど獣脚類は絶滅がより緩やかに進行したという。

 共同研究者の英ブリストル大学のマイク・ベンソン教授は、「恐竜が種を分化させるスピードが落ちていた」と指摘。このため小惑星衝突による環境の激変から立ち直れなくなった可能性が高いという。

 サカモト博士は「突然の衝突がとどめを刺した可能性はあるが、恐竜は最終的に絶滅する何千万年も前から、支配的な勢いを失い始めていたのではないか」と分析している。

 恐竜は約1億5千万年間、地球の生態系を支配していたとされる。小惑星は約6600万年前メキシコ湾に衝突、大量の粉じんが太陽の光をさえぎったため、地球上の植物や恐竜が絶滅したと考えられる。

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