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【旬】みずみずしい春の味覚タケノコを食す 甘みと苦みが同居…刺し身にしても楽しめる

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【旬】
みずみずしい春の味覚タケノコを食す 甘みと苦みが同居…刺し身にしても楽しめる

地中から芽を出したタケノコ=3月26日、千葉県大多喜町の山口農園 地中から芽を出したタケノコ=3月26日、千葉県大多喜町の山口農園

 文豪・森鴎外のまな娘で、作家の森茉莉(まり)(1903~87年)は、タケノコをはじめとする春野菜のほのかな渋みや香りを愛し、エッセー集「記憶の絵」のなかで「松茸(まつたけ)飯は筍(たけのこ)飯より劣る」と書いた。繊細な風味を消してしまう調理を嫌がり、「筍飯に、油揚げが入ったり」するのは嫌い、と強調している。

 「素材の味を生かすのが日本料理。特にタケノコは、手を加えるよりもシンプルに味わうのが一番」

 仏ミシュランガイドで三つ星を獲得したこともある東京・銀座の日本料理店「銀座小十(こじゅう)」店主、奥田透さん(46)は話す。7、8年前から山口農園のタケノコを仕入れ、刺し身や煮物、焼き物に使う。「掘ってから調理までの『速度』が大事。空気に触れる時間が長いとえぐみが出てしまう。山口さんのところのように白くやわらかなものは関東ではなかなか手に入らない」

 1日150人来訪

 JAいすみ大多喜支所によると、現在同町のタケノコ農家は20~30軒。傾斜のきつい竹林の手入れや収穫は機械化できない。イノシシによる食害も深刻だ。生産者は高齢化し、産地は正念場を迎えている。

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