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ニューカレドニアで沈没の旧日本軍潜水艦乗組員追悼 粉骨砕身の遺族捜し「ともに慰霊したい」 戦友会減少、個人情報の壁も

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ニューカレドニアで沈没の旧日本軍潜水艦乗組員追悼 粉骨砕身の遺族捜し「ともに慰霊したい」 戦友会減少、個人情報の壁も

平光正則さんの情報で墓碑を訪れ、献花した稲沢康さん(左下)ら遺族=平成27年8月、ニューカレドニア・ヌーメア(平光さん提供) 平光正則さんの情報で墓碑を訪れ、献花した稲沢康さん(左下)ら遺族=平成27年8月、ニューカレドニア・ヌーメア(平光さん提供)

 戦後71年を迎え、戦友会の減少や「個人情報」の壁により、遺族捜しが難しさを増している。沈没した旧日本軍潜水艦の乗組員を追悼する墓碑が平成25年、仏領ニューカレドニアに建立された。式典に日本からの列席者がいないことに危機感を抱いた男性が今夏、遺族とともに慰霊の旅を計画。遺族は1組しか見つからないが、男性は多くの遺族とともに鎮魂の祈りをささげたいと願っている。(伊藤弘一郎)

 男性は東京都日野市に住む無職、平光正則さん(85)。約30年前、マラソンを通じてニューカレドニアの市民団体と関わりを持ち、それぞれの大会にランナーを派遣するなど交流を深めた。25年夏、現地の名誉領事の招きで、昭和18年にニューカレドニアの中心都市・ヌーメア沖で撃沈された「伊号第17潜水艦(伊17)」の乗組員を追悼する墓碑の除幕式へ出席した。

 平光さんは空襲で都内の自宅を失ったものの、乗組員と知己はない。式には仏海軍OBら約40人が参加したが、日本からは平光さんのみで、遺族らの姿はなかったという。

 除幕の布には旭日旗が用いられ、地元紙は「彼らの名前を知りたいと思っていた」「悲劇の歴史の一ページを忘れない」と大きく報じた。手厚い弔いに、平光さんは「うれしさもあったが、日本政府は人を出さず、遺族に連絡もしないで何をやっているのかと感じた」という。

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