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特許登録数、トヨタが初の首位 運転支援装置や燃料電池

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特許登録数、トヨタが初の首位 運転支援装置や燃料電池

   

 平成27年の国内の企業別特許登録件数で、トヨタ自動車が初めて首位に立ったことが28日、分かった。国際競争に先手を打つため先進安全システムや環境技術などの研究開発を強化したことが奏功。例年上位を占める電機メーカーは業績不振の余波で落ち込みが大きく、明暗が分かれた。特許庁が29日発表の報告書で明らかにする。

 企業別件数は16年から公表している。27年のトヨタは前年比19・5%増の4614件となり、前年の4位から大きく順位を上げた。「年間1兆円前後の研究開発費を投じてきたことの一つの成果」(トヨタ関係者)といえる。

 政府と自動車各社が32年までの実用化を目指す自動運転分野では、運転者の走行データを学習する運転支援装置や、車線変更を自動で行う車両制御装置などを登録。水素を使って走る燃料電池車(FCV)関連では燃料電池や電動車両の製造方法などを登録した。

 一方、前年首位だったキヤノンは19・1%減の3717件で2位。25年まで10年連続でトップを走っていたパナソニックは42・7%減の5位に後退するなど、電機メーカーは上位陣が軒並み件数を減らしている。

 電機各社は新興国メーカーの台頭に押され、事業の軸足を家電などの消費者向けから自動車部品などの法人向けに移す業態転換に取り組んでいる。特許庁幹部は「特許を取得する案件も今は絞り込んでいるのではないか」と指摘する。

 国内企業では、特許の一部を公開して自社製品を普及させる一方、中核技術は秘匿し、市場拡大と競争力確保を同時に実現する「オープン・クローズ戦略」が広がり始めた。その影響もあって27年の出願件数は2・2%減の31万8721件となり、平成に入り最低水準だった。

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