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【美の扉】「伊東深水展」高崎市タワー美術館 リアリズムが生む気品と色香

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【美の扉】
「伊東深水展」高崎市タワー美術館 リアリズムが生む気品と色香

 気品があり、そこはかとなく漂う色香。大正、昭和の時代に生き、日本人の女性美を追求した作品で知られる日本画家、伊東深水。いま群馬県高崎市の高崎市タワー美術館で展覧会が開かれている。

 展示作品の中でひときわ人気を集めているのが「指」だ。切手にもなっているので、なじみがあるだろう。夏の夕暮れ時の湯上がりの女性を描出した。竹の縁台に腰掛ける女性の背後には、夕顔の大輪が妖しく花を咲かせる。左手の結婚指輪をじっと見つめ、何事かに思いを巡らせているようだ。薄物から白く柔らかな肌が透ける様は艶っぽい。

 モデルは大正8年に結婚したばかりの妻だった。丸髷(まげ)を結った姿からは若妻のういういしさが漂い、爪先が白くわずかに見えるのが、画面にアクセントを与えている。

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