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30年のラッコ展示に幕 29日サンシャイン水族館 “草食化”と規制で国内頭数激減 

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30年のラッコ展示に幕 29日サンシャイン水族館 “草食化”と規制で国内頭数激減 

 サンシャイン水族館(東京都豊島区)は29日、都内で飼育されている最後のラッコとなったロイズ(オス、10歳)の展示を終了する。同水族館にいたメスのミール(推定13歳)が先月死に、残されたロイズは繁殖のため他の水族館に移されることになった。30年余り続いたラッコの展示終了を前に、サンシャイン水族館には多くの人が訪れ、ロイズとの別れを惜しんでいる。

 サンシャイン水族館には昭和59年、米アラスカ州から来た4頭のラッコの展示を始めた。同水族館で7頭が生まれたが、6頭は繁殖できる年齢まで育たたず、残る1頭も死んだ。ミールが平成15年にロシアから、26年にはロイズがアドベンチャーワールド(和歌山県)から来た。

 飼育員、福井正志さん(31)は「ラッコは年をとると毛が白くなるが、ロイズは黒々としている。エサもたくさん食べるし、よく動き回る。芸の覚えもよく頭がいい」と特徴を語る。

 国内のラッコは、最も多かった平成6年には122頭いたが、同12年に国際自然保護連合が絶滅危惧種に指定し生息地からの輸入がストップ。水族館での繁殖も順調とはいえず、現在は13頭に減っている。

 ラッコの生態に詳しい鳥羽水族館飼育研究部次長の石原良浩さん(54)は「厳しい自然環境で育っていないことで繁殖能力が落ちているのでないか。オスはメスに交尾をするのを拒否されるとすぐあきらめる。交尾自体に興味を示さない姿もみる。メスは妊娠しにくくなっている」と、ラッコの“草食化”を指摘する。

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